イヌやネコなどの動物が、自分のテリトリーを築き上げ、そのテリトリーを他の動物に侵されないように常に見張りを行う習慣を持っているように、悪徳仕事人には、ある特定のテリトリーがあることが多く、旅行者を対象とした一連の犯罪はそのテリトリーの中で行われることが殆どなのです。
そのため、悪徳仕事人はいつもそのテリトリー内のどこかにいて、その付近で生活する地元の人は特に、どの場所が誰のテリトリーであり、彼らの職業内容に関しても知っている人は少なくないのです。
ですが、悪徳仕事人の仕事ぶりに関して、警察に届けたり、ましてや、その行為を止めようとする人々は大変少ないと思います。地元に住んでいる人々は彼らが悪い人であることを知っていても、お節介な親切心のために、のちほど仕事人から仕返しを受け、自分の生活を脅かされたり、ましてや、警察と関係を持つことを極力嫌っています。困った時の掛け込み先である警察署でさえも信用できない状況では、一般の人々がそう考えるのもおかしいこと、人間としての道に外れた行動であるとは言えない部分があるのです。
何かの犯罪に巻き込まれそうになり、「キャー、誰か助けて!」と叫んだときに、駆け付けた誰かがまたまた犯罪者であるような状況は、日本では考えられないと思います。